好調を続けるオーストラリア経済
オーストラリアは財政黒字国
オーストラリア連邦政府の2002/2003年度財政は、予想を上回って75億ドル(約6,000億円)の黒字決算となりそうです(オーストラリアの年度は7月に始まり6月に終わる)。予算収入の48.9%(今年度)が借金で、国民一人あたり600万円にも近づく膨大な累積財政赤字をかかえる日本とは対照的です。(詳細記事)
11月29日付のエコノミスト誌(英国)によると、住宅購入を安易にすすめる通説を正す時期がきたと、世界的にバブルの様相を示す住宅市場への警鐘を発しています。(詳細記事)
心配される世界的住宅市場バブル
オーストラリアの投票率は「100%」
今、オーストラリアでは、今年末とも予想されている連邦総選挙をひかえ、選挙談義が盛んとなっています。与党の自由・国民連合が四期連続政権を勝ちえるのか、あるいは、労働党が政権奪還に成功するのか、ことに一月末に開かれた労働党大会で新しい指導者が選任され、新生なった同党の動向が焦点となっています。(詳細記事)
ポピュリズムは、飼い主に噛みつく
昨年十月末更新の記事でも報じましたが、その後もオーストラリア経済の好調は継続しているだけでなく、中国や復調を見せ始めた日本などのアジア、米国経済の成長にリードされ、今後も順当な伸びが予測されています。(詳細記事)
好調な見通し オーストラリア経済
「エリート」の反撃:ハワード新保守主義の成功を解剖
ハワード政府の八年間が、オーストラリアの政治的伝統をいかに変貌させ、国益を新たに定義し直したかについて、ロバート・マン(Robert Manne)の著した『ハワードの時代(The Howard Years)』を読む限り、懸念といやな予兆を感じないではいられない。(詳細記事)
| ● 政治・経済 |
昨年末の二ヶ月連続の政策利率の引上げ(合計0.5%)により、オーストラリアの加熱気味の住宅市場に効果的にブレーキがかかり、住宅バブルが終わりつつあるとの見方がひろがっています。(詳細記事)
去る10月9日に行われた総選挙は、どちらが勝っても接戦との予想をくつがえし、与党、自由・国民連合の大差による勝利となりました。最終的な結果はまだ出ていないものの、与党連合は、下院での優勢をさらに増し、上院でも過半数を事実上獲得する見通しです。こうして、法案可決のネックであった上院での議席不足も解消、その政策のいっそうの推進が確実となりました。(詳細記事)
与党連合の大きな勝利:10・9総選挙結果
オージー式、高齢化対策
オーストラリアの高齢化問題は、その程度はまだ、日本ほど深刻ではありませんが、将来、確実にやってくる問題です。ただオージー式対策といっても、ユニークな特効薬があるわけではありません。要所はやはり、お金の問題。政府は、それを、医療費の削減と、退職を遅らせ仕事を続ける、の二点に重点をおいて、取り組み始めようとしています。
良好な発展を続けるオーストラリア経済にあって、西オーストラリア経済は、そのなかでもトップの座を走っています。昨年度で7.5パーセント、今年も4.75パーセントの成長が予測されています。おかげで失業率も、昨年11月に4.3パーセントと、同州の最低記録まで下がっています。
ブーム続く西オーストラリア経済
世界最長河川ナイル川の延長の半分をこえる3700キロメートルにもおよぶ、人口運河の建設計画が西オーストラリア州でもちあがっています。乾燥大陸として水の悩みの多い豪州ですが、近年の人口増や異常気象も手伝って、西オーストラリア州はそのうちでもことに深刻。日本の七倍の広さをもつ同州ですが、その北部から運河でもって州をほぼ縦断、延々と首都パースへ安定した上水供給を果たそうとの計画です。
3700キロの上水用運河計画
西オーストラリア州選挙、労働党が政権維持
前号で、「将来、パース住民は、北から遠路はるばるの、それとも、面するインド洋からの、いずれの水を飲むことになるのか」(3700キロの上水用運河計画 参照)、とお伝えした西オーストラリア州の議会選挙は、2月26日の投票の結果、労働党政府が単独過半数を獲得し、政権を維持しました。
オーストラリア経済がこう呼ばれるようになって、しばらくになります。「ブランチ・エコノミー」とは、同国が80年代なかばに市場自由化政策を採用して以来、かっての主要地元企業がつぎつぎと外資によって買収・合併され、かっての本社は大半が海外に移転し、オーストラリアに残るものは支店(ブランチ)ばかりになった、そうした傾向を言う、一種の“自戒”、あるいは、やや“自嘲”めいた用語です。
ブランチ・エコノミー
「ニート」問題、いずこも同じ
日本では、教育も受けず仕事にもついていない、いわゆる「ニート」の若者の数が85万人に達しているとの報道があります。オーストラリアでも、フルタイムの教育あるいは仕事についていない若者が、20万人になっているとの報道があり、一般に「ドロップアウト」問題として捉えられています。
OECD諸国のなかでトップの成長率を示し、「過熱化」が心配されてきたオーストラリア経済は、三月初めの0.25パーセントの公定歩合の引上げや原油価格の上昇などにより、その成長に抑制がかかりはじめてきました。エコノミストの間では、危なっかしいオーバーヒートから冷静な状況への変化だと、そうしたスローダウンを歓迎する声が広く聞かれます。
過熱気味オーストラリア経済、沈静化へ
7月1日より始まった新年度(05−06年度)の経済見通しが出揃いました。14年間にわたって好調を続けてきた経済は昨年なかばあたりからブレーキがかかり、今年度も引き続き、減速ぎみで推移しそうです。
新年度への豪州経済概観
経済成長のスローダウンが懸念されるなか、2004−05年度第4四半期(05年4月-6月)の企業収益は、経常利益レベルで、平均10パーセント以上、合計375億豪ドルへと成長しました。(詳細記事)
企業収益、輸出関連で好調
日本 - 物作りの国、オーストラリア - 掘り尽くしの国
住宅建設がピークを過ぎるなかで、産業施設建設、土木、資源部門でのプロジェクトがあいついで着手され、こうした非住宅セクターのそれぞれの部門で、25パーセントを超える成長を見せています。(詳細記事)
続く建設ブーム - 主役は住宅から非住宅部門へ
失業率0.1%悪化、13ヶ月振り
豪住宅ブームの沈静化、米、英への予兆?
住宅ローン総額がGNPに占める割合は、どの国も上昇する傾向があります。しかし、日本はその割合が目立って低く、米、英などと比較して、その半分ほどにとどまっており、経済全体における住宅金融サービス業のウエイトの違いがうかがえます。(詳細記事)
物の輸出額でいうと、オーストラリアにとって最重要相手国は日本ですが、中国の伸びはよく知られているとして、日本、中国をのぞく東アジア諸国の存在が大きくなってきています。一方、アメリカ、EUは、この数年、減少傾向にあります。。 (詳細記事)
アジア比重高まる豪州種出
オーストラリアの経済で、2002年以来、牽引役を果たしていた住宅関連投資の低下に代わって、このところ、官民ともの資本関連投資が順調な伸びをみせ、新たな成長要因となっています。(詳細記事)
ビジネス関連投資、成長の牽引役に
経済成長、速度低下ながら依然堅調
オーストラリア経済は、2005年7-9月四半期のGDPの伸びが、わずか0.2パーセントに下落し(第一グラフ参照)、今年度(05年7月-06年6月)の政府見通しである3.0パーセント達成は難しくなってきています。しかし、生産量での減少は見られるものの、産品価格の上昇や輸入価格の下落により、実質国内収入額の伸びは、年率5パーセントに達しています。(詳細記事)
オーストラリアの雇用数の伸びは、2005年一年間では、ブーム状況を示した04年の4割、およそ10万人下回って158,900にとどまり、年間レベルでみた労働市場の伸びは下降に転じました。(詳細記事)
年間雇用数の伸びにかげり、2005年
最新の経済データによると、昨年10−12月四半期の消費者物価上昇率が予想より低く、石油価格高騰の影響も軟化し、また、賃金上昇率もヤマを超えたと見られており、こうした結果、オーストラリアの公定利率は、この数ヶ月、据え置かれるとの見通しが強まっています。(詳細記事)
公定利率、当面据え置きか
公定利率据え置きで、成長に強気見通しも
オーストラリア連邦銀行は、先週、公定利息の据え置きを決めましたが、2月13日、今年のインフレ率の予測を発表し、先の予測であった3パーセントから引き下げ、2.75パーセントとしました。いまだ、賃金上昇が物価上昇の圧力要素として除去はされないものの、こうしたインフレ率の総合的緩和見通しが公式に出されたことから、現行5.5パーセントの公定利息は、今サイクルの最高レートとなるかもしれないとの予想も出始めています。(詳細記事)
円に対して高値を続けてきた豪ドルは、この先、大きく値下がりするという見通しが主流をしめてきています。ことに4月に、30億ドルにのぼる豪ドル建て債券が満期となり、しかも、その大半が円に換金されると見られています。(詳細記事)
豪ドルレート下降見通し
利率引上げは9月か
公定利率5.75%に引き上げ
オーストラリアの失業率は、5月現在、30年ぶりの低さに下がり、また、同月までの3ヶ月間の雇用は、予想を大きく上回る増加を見せています。こうした好調過ぎるほどの経済状況から、先月に0.25%引き上げられ5.75%となった政策利率は、次の引き上げも不可避との見方が強まっています。(詳細記事)
失業率、30年ぶりの低率 4.9%に
6月15日付の本号でも書きましたように、今、世界的に利率上昇の傾向があり、そういう意味で、イージーマネーの時代が終わりつつあります。日本も、昨14日より、これまでの「ゼロ金利政策」を解除し、短期金利の新たな誘導目標を年0.25%にし、それに伴い公定歩合も0.4%に引き上げられました。(詳細記事)
ただのお金でなくなる円
10月初めの連邦銀行会議は、再び、公定利息の6.0パーセント据え置きを決め、情況静観の姿勢を維持していますが、経済状況にはゆっくりながら速度低下の傾向を示し、岐路にさしかかりつつあるとの観測が出されています。ビジネスにとっても消費者にとっても、見通しは不確定となっています。(詳細記事)
岐路に差し掛かる豪州経済
旱魃被害、経済成長を0.7%引き下げ
オーストラリアの穀倉地帯をおそっている深刻な旱魃は、当初の予測をはるかに超える被害をもたらしそうで、同国経済を0.7パーセント収縮させると見込まれています。(詳細記事)
公定金利6.25%に引上げ
OECDの見通しによると、オーストラリア経済は、2007年、GDPが3.5パーセント成長するとしています。その後も、2008年から2011年まで、各年とも3パーセント前半の成長をすると予想しています。しかし、近年、同経済をおおっている暗雲は、深刻な旱魃と人手不足の影響です。ことに前者は、下のグラフのタイトル(More than the drought) が示すように、もはや単なる旱魃の域を超えており、農業生産の大規模な減少とともに、都市部でも、水の確保が重大な課題のひとつになりつつあります。
旱魃、労働力不足が懸念材料:豪経済2007見通し
2月初めに予定されている豪州連邦銀行の政策金利を議題とする会議をめぐり、インフレの動向は沈静化を示しているものの、賃金の上昇率がこの2年間で最高の動きを見せ、連銀にとって、賃金動向が次回会議の焦点となりそうな状況となっています。
旱魃への対策、複雑に
危機的な雨不足にみまわれ、国民生活にも深刻な打撃を与えはじめている旱魃問題に、オーストラリア連邦政府は、少なくとも25億ドル(2,350億円)を費やし、全国的な対策にのりだすと発表しました。
今月はじめに行われた今年初めての連邦銀行会議で、2月の公定利息の引き上げは見送られ、6.25%の据え置きが決定されました。しかし、インフレ圧力は低下しているものの、人手不足による賃金の上昇圧力や経済成長余力の逼迫は引き続き懸念され、連銀による、今年中の利息引き上げ姿勢は、維持されるものと見られています。
利息据え置き、しかし、引上げ可能性消えず
農産物生産の劇的な下落を引き起こしている旱魃による水資源問題は、ことし末に予定されている総選挙の重要な論点にもなりつつあり、自由・国民連合政府である連邦政府に対し、そのすべてが労働党政府である州政府の政策ともぶつかり合い、今後の行方が注目されています。